「世界標準のデータ戦略完全ガイド」を読んだ感想

以前twitter(X)で見かけて気になった本を読了したので備忘録がてら、感想を書いていこうと思います。

概要

「データ戦略完全ガイド」と書いてあるように、ビジネスでデータを活用する際に必要なことを網羅的に記述している本です。

具体的にどんな内容かというと、まずデータを活用するべき理由の説明から始まり、あらゆるデータ活用は6つの目的に分けられることを事例を用いて解説しています。

次にどんな目的の場合でも必要となる、データ活用の計画策定の手順について説明があり、その後はデータの種類(構造データ、非構造データなど)、主要な分析手法法的倫理的な問題データインフラ組織づくりなどについて解説されています。

 

対象読者

特に記載はない(見逃しているだけかも)ようですが、個人的にはこれから事業を始めようとしている起業家、新事業責任者などを対象としているように感じました。

現在データ分析の仕事をしている僕の目線では業務に直接活かすには抽象的すぎる印象でした。

 

個人的なポイント

この手のジャンルの本はあまり読んだことはないのですが、これ一冊でデータに関するあらゆることを網羅できる点はすごく助かります。

特に、なぜデータを活用するのかという点と分析手法やデータインフラなどデータに関わるテクニカルな観点を同時に扱っている本は珍しい気がしました。

テクニカルな部分を把握せずデータを活用しようとしても無茶な課題解決になってしまいますし、テクニカルな部分だけだとビジネスの目的を見失ってしまいます。

どちらもバランスよく要点をまとめているため、ガイドとしていい役割を果たしてくれそうです。

また、法的・倫理的問題や組織づくりの点は今まで意識してこなかった観点なので、良い気づきにつながりました。

まとめ

総括するとデータに関わるビジネスマンの教養書と言えるような一冊だと思います。

ただし、この本はあくまでガイドであるという点は注意が必要で、分析手法にしてもデータインフラにしても、この本で扱っているテーマはそれぞれで本が一冊書けてしまうほど複雑な分野なため、僕のような現場でデータ分析する人間は必要に応じて専門書で学ぶことが求められそうです

 

あと、以下のスライドも合わせて見ると良さそう。

データ活用が事業貢献していることを示すための取り組み - Speaker Deck